副業やフリーランスでエンジニアやWebデザイナーにはなれない理由
とつぜん初心者がフリーランスのエンジニアになれるわけがない
最近、両学長のリベラルアーツ大学のYouTubeを見ている夢見る40代です。
両学長っていうこの方、高校生のときにプログラミング関連で起業して不動産投資やらブログ運営やらで大成功のビジネス系YouTuberです。
という本も130万部突破したとか。すごいですねえ。
結構若めの社会人向けですので40代はターゲットではなさそうです…。
内容は分かりやすくて丁寧。お金関連の知識を網羅してました。私が若いときに読みたかったよ。。
で、その両学長がひたすら勧めているのが、「稼ぐ力」というところです。
会社に依存しない事業所得を自分で作ろうよ、って話なんですが、その中にWEBデザイナー、プログラマーで稼ごうというパートがあります。
両学長は尊敬してますが、これは注意案件です。
エンジニアは特殊技能。誰でもなれる職業ではない
自分の夫が30年以上フリーランスでITエンジニアやってますので、分かるのですが、エンジニアっていうのは努力してなるようなもんではありません。
「気が付いたらエンジニアになってた」くらいの力がいります。
私はプログラミングスクールのマーケティングもやっていたので、スクールの裏側も熟知しているのですが、スクールに申し込んだ人で最後まで学習を終えられる人は1~2割程度。そこからエンジニアとして就職して3年以上続けられる人はそこから半分以下になります。これが現実です。
有名プログラミングスクールのHPって素敵ですよね。「自分の人生を切り拓く!」的な。
本当に切り拓けるのはまず10%以下であることを認識しましょう。
エンジニアとかWeb関連の仕事をしている人って、学生時代に遊びでデザインソフトを触ってたとか、大学のプログラミングの授業にはまっちゃって自分でアプリを作って友達に自慢してた、とかそういう人です。両学長だってそういう感じの人なんです。
HPくらいは遊びで作ったことがある、というレベル感です。
これがあることが、スクールに入るための必須条件なのです。
「HTMLもCSSもJavaScriptもなにも全部分からんが、半年で稼げるようにしてください!ところで、JavaとJavaScriptって違うんですか?」って、どんだけ他人任せなんでしょうか。
そもそも、プログラミング系のスキルは「こんなゲーム自分で作ってみたい!」とか「こんなサイト作ってみたい」とかがあってこそです。
よくわからないけど月に5万円稼ぎたいんですけど、1年以内に勉強して、ちゃちゃっと稼げるようになるものありますか?と言って、プログラミングに挑戦するのであれば、早めの段階であきらめることをお勧めします。
そもそも、自由な場所で好きなときに働けない
Web制作系もプログラマーも基本はチームで作りますよ。一人で気ままに作るわけありません。
スタートアップ系で、もしエンジニアが自分だけだとしても、発注者である経営者はいるはずです。その人とうまくやっていかないとお金はもらえません。基本、依頼者は即レス希望です。いつ連絡きても対応しないと信頼が深まっていきません。ある意味24時間拘束されてるようなもんです。どこが自由なのでしょうか。
プログラマーって、おしゃれな高層ビルでノートPCもってTシャツ姿でカタカタカタ…みたいなのを想像しちゃいますけど、夫の職場見てると、多摩センターとか川崎とか、幕張とか、不便で駅から遠いところにある通信センターによく行ってます。(大規模金融システムだからだろうか。)機密情報を多く扱うからリモートOKでもない。
リモートしか働けないとなると、訳ありな人なんだな、ってことになるそうです。ま、他の職業もそうですもんね。
そして、チームで動けばしがらみも出てくる。人間関係で悩むこともあるし、本当に普通の仕事と同じなんです。もちろん、コミュ力も必要です。PC画面をずーっと見てても嫌にならない適正も必要です。
それなのに、プログラミングスクール業界が結託して、なぜかエンジニアやプログラマーになれば、手に職つけて稼げるようになるとか、自由になるとか、まだ謡っていますよね。
実際に入った人で就職した人の割合なんか、どこも出していませんからね。
96%が就職とか書いてあっても、小さく「全講義を受講して当社が認める面接回数を受けた人に限る」って書いてあったりしてありますよ。見てみてください。
とりあえず就職しろ!
じゃ、どうしたらいいんですか??って言われると「とりあえず仕事しろ!」これに尽きます。
所詮、勉強してたって仕方ないです。とりあえずバイトでもパートでも派遣でもいいからIT業界とかWeb業界に入って仕事をさせてもらうことです。突然フリーランスとか副業とかはできませんよ。もちろん。
仕事で先輩のお手伝いをやりながら、仕事を覚えてください。そして、どこかで給与所得をもらいながらエンジニアの経験を積んでください。そうすると、空いた時間に副業でプログラミングができるんです。これが正しい順番です。
みなさん、プログラミングスクールの甘い罠にひっかからないようにしましょう。
あ、でも最初は誰でも初心者です。エンジニアになることを止めてるわけではありません。
突然、小金稼ぎのために、エンジニアの副業を目指すっていうのは「違う!」っていうだけです。
実際に働いていると学校の授業とは全然違う
自分もWeb制作とか結局やってますけど、プログラミングスクールで教えてくれるみたいに、理路整然とした環境構築なんかされてないことが多いです。
誰が作ったんだか分からない環境で、わけのわからないプラグインがたくさん入ってて、めちゃくちゃに作られているんだけど、設計書がない。担当者が何人も変わっていて引き継がれていない。
さらに、近年はHPってAIが自動でいい感じで作ってくれますよね。
プロにお願いするとしたら、超ハイスペックなオリジナルデザインか、小難しい修正か、絶体絶命のエラーとかです。
プログラミングスクール出て、突然こんな激ムズ案件振られたらできるのでしょうか。
大好きな両学長なんで、あんまり批判的な意見は書きたくはないですが、こういう意見もあるよ!ってことで。
結局、この動画だって、デイトラのアフィリエイトリンクが貼ってあるわけで、世の中そんなもんですよ。
「楽して簡単に稼げません」